健康診断で「まず体重を落としましょう」と言われた。
そう言われても、何から手をつければいいのか分からない。
食べる量を減らしても落ちない。落ちても、しばらくすると戻ってしまう・・・
岩倉市ののざき内科・循環器内科では、そういう方のために肥満外来を行っています。
はじめにお伝えしておきたいことがあります。
体重が落ちないのは、意志が弱いからではありません。
食欲は脳のホルモンが強力に決めていて、気持ちの力だけで抑え込むのは、多くの方にとって無理があります。ここに医学的にはたらきかけるのが、この治療です。
この記事では、治療の全体像、対象になる方、使うお薬、費用、副作用まで、隠さずに書きます。
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肥満外来 治療の全体像
当院の肥満外来は、「減らす → 守る → 卒業する」の3ステップで進みます。
STEP 1 減量期(6か月=1クール)
目標体重を目指して減らす
・週1回の注射(マンジャロ2.5mgから開始)
・月1回ご来院。効果と体調を確認して調整
・1クールの目標は、体重の5〜10%減
・届かなければ目標を再設定し、次のクールへ(BMI40以上の方は2〜3クールが目安)
▶ 目標を達成したら STEP2 へ
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STEP 2 維持期(期限なし)
減った体重を「守る」
・お薬を続けながら、体重をキープします
・4つのプランから選べます(下の表)
・間隔が延びる分、通院も費用も軽くなります
・期限はありません。ずっと続けても構いません
▶ 3か月以上安定したら、希望があれば STEP3 へ
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STEP 3 離脱期(約3か月)
お薬を計画的にやめる
・L1 ゆっくり卒業(3週に1回まで延ばす)
・L2 きっぱり卒業(お薬を終了)
・卒業3か月後にチェック受診を1回
・卒業後1年間は「おかえり保証」つき
▶ 問題なければ、めでたく修了です
大事なのは、最初から卒業までの道すじが決まっているということです。
いつまで薬を続けるのか分からないまま通い続ける、ということにはなりません。診察のたびに、今どの段階にいるかをお伝えします。
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こんな方が対象です
- ● 健康診断で「肥満」「メタボリックシンドローム」を指摘された
- ● 血圧・血糖・コレステロールの改善のために、まず減量をと言われた
- ● 自己流のダイエットを何度も試したが、そのたびに戻っている
- ● 年齢とともに体重が落ちにくくなったと感じる
- ● ひざや腰が痛くて、運動でやせるのが現実的でない
そのうえで、安全に治療を受けていただくため、当院では次の基準を設けています。
- ● BMIが27以上で、高血圧・脂質異常症・2型糖尿病など、肥満に関連する健康障害を合併している方
- ● BMIが35以上の方
BMIは 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m) です。
身長165cm・体重75kgの方なら 75 ÷ 1.65 ÷ 1.65 = 27.5 となります。
基準に当てはまらない場合でも、医師の判断で治療が必要と考えられることはあります。まずはご相談ください。
なお、見た目だけを目的とした美容目的のご希望には、お応えしておりません。
まずは「相談だけ」で構いません
対象になるかどうか分からない、という段階でのご相談を歓迎します。健康診断の結果をお持ちいただければ、その場で判断できることも多いです。
お電話でのご予約 0587-37-2018
WEB予約・LINE予約から「肥満外来」をお選びいただけます
使うお薬について
GLP-1・GIPという、2つの消化管ホルモンに作用するお薬を使います。
脳の食欲中枢にはたらきかけて食欲を抑え、胃の動きをゆるやかにして満腹感を長持ちさせます。
我慢して食べないのではなく、自然と食べる量が減っていく。そういう感覚に近いお薬です。
<注射薬> マンジャロ®/ゼップバウンド®
週1回。GLP-1とGIPの両方に作用します。針はごく細いものです。初回は院内で看護師が打ち方をお教えしますので、2回目からはご自宅で打っていただけます。
<飲み薬> リベルサス®
1日1錠。注射に抵抗のある方の選択肢です。ただし、減量の効果は注射よりゆるやかです。
当院では原則としてマンジャロ2.5mgから始めて、経過をみながら調整していきます。
・ゼップバウンドは、国内で「肥満症」の治療薬として承認された医薬品です(未承認薬ではありません)。保険診療で使用する場合には施設基準等の要件が定められているため、当院では自由診療として提供しています。
・マンジャロ・リベルサスは、国内では「2型糖尿病」の治療薬として承認されています。減量目的での使用は、承認された効能・効果と異なる適応外使用(自由診療)です。同成分の製剤であるゼップバウンド(チルゼパチド)・ウゴービ(セマグルチド)が、肥満症の治療薬として国内で承認されています。米国FDAにおいても、それぞれ肥満症治療薬として承認されています。
・当院で使用する医薬品は、すべて国内の医薬品卸売業者を通じた正規流通品です(個人輸入は行っていません)。
・適応外使用において重篤な副作用が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる可能性があります。
・効果および必要な治療期間には個人差があります。
治療の流れ
- ● ご予約:お電話、またはWEB・LINE予約から「肥満外来」をお選びください
- ● 初診:食生活やこれまでのダイエット経験を伺い、身長・体重・BMI・腹囲・血圧を測定します。血液検査で全身の状態も確認します(健康診断の結果をお持ちであれば、代用できます)
- ● 治療計画のご提案:6か月後の目標体重を一緒に決め、お薬・副作用・費用をご説明します。ご納得いただけてから開始します
- ● 初回投与:院内で看護師が自己注射の方法をお教えします
- ● 月1回の通院:体重・血圧の測定、副作用の確認、用量の判断を行います
目標体重は、初診のときに「%」と「kg」の両方で決めて、記録に残します。
大きな目標をお持ちの方には、こうお伝えしています。
『まずはここを一緒に取りましょう。その先はクールを重ねます』
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費用(2026年8月1日改定・すべて税込)
当院の肥満外来は、公的医療保険が適用されない自由診療です。
2026年8月1日にお薬の価格を改定し、マンジャロは全ての用量で値下げしました。
診察・検査
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 初診料(カウンセリング・診察・血圧測定など) | 1,000円 |
| 再診料 | 500円 |
| 血液検査料 | 2,000円 |
STEP1 減量期のお薬代
| 薬剤・用量 | 1本 | 月額(4本) |
|---|---|---|
| マンジャロ 2.5mg | 4,000円 | 16,000円 |
| マンジャロ 5mg | 6,000円 | 24,000円 |
| マンジャロ 7.5mg | 8,000円 | 32,000円 |
| マンジャロ 10mg | 10,000円 | 40,000円 |
| ゼップバウンド 2.5mg | 5,600円 | 22,400円 |
| ゼップバウンド 5mg | 8,900円 | 35,600円 |
| ゼップバウンド 7.5mg | 11,500円 | 46,000円 |
| ゼップバウンド 10mg | 14,000円 | 56,000円 |
| 飲み薬 | 30日分 | 1錠 |
|---|---|---|
| リベルサス 3mg | 9,000円 | 350円 |
| リベルサス 7mg | 15,000円 | 550円 |
| リベルサス 14mg | 20,000円 | 700円 |
では、実際に6か月でいくらかかるのか。
マンジャロ2.5mgを6か月続けた場合で計算してみます。
| 内訳 | 金額 |
|---|---|
| お薬代 16,000円 × 6か月 | 96,000円 |
| 初診料 | 1,000円 |
| 再診料 500円 × 5回 | 2,500円 |
| 血液検査 2,000円 × 2回(初回・終了時) | 4,000円 |
| 6か月の合計 | 103,500円 |
1か月あたりにすると、約17,000円です。
用量を1段階上げると、月額は8,000円ずつ増えていきます。
ただし当院は、減っている方の用量を上げません。増量を検討するのは、減り方が鈍ってきたときだけです。ですので、多くの方はこの水準から始めていただくことになります。
STEP2 維持期:選べる4つのプラン
1回にお渡しする本数は同じ(4本)です。注射の間隔が延びれば、その分だけ次のご来院までの期間も延びます。
つまり、通院も費用も軽くなっていきます。
※ 金額はお薬代の目安です(別途、再診料500円)。マンジャロ2.5mg・リベルサス3mgでの試算です。プランは途中でいつでも変更できます。
STEP3 離脱期と、卒業後のこと
おかえり保証(卒業後1年間)
体重が3%以上戻ったら、再診料500円だけで、卒業前のお薬をその日から再開できます(初診扱いにはなりません)。
戻ることは失敗ではありません。
急な中止(L2)は、リバウンドのリスクが高くなります。強くご希望される場合は、リスクを十分にご説明したうえでお選びいただけます。
当院がなぜここまで「やめ方」にこだわるのかは、当院の肥満外来の4つの特長に書きました。
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副作用と、受けられない方
主な副作用は、吐き気、嘔吐、下痢、便秘といった消化器症状です。
多くは続けるうちに軽くなりますが、つらいときは用量を下げる、いったん休む、という対応をします。我慢せずにおっしゃってください。
また、急激に体重が減ると胆石ができることがあります。
次に当てはまる方は、この治療を受けていただくことができません。
- ● 妊娠中・授乳中、またはその可能性のある方
- ● 甲状腺髄様癌の既往歴、または家族歴のある方
- ● 重度の胃腸障害のある方
- ● 膵炎の既往歴のある方
治療中にみぞおちから右上腹部にかけての強い痛み、おさまらない嘔吐、著しい倦怠感が出た場合は、様子を見ずに当院へご連絡ください。夜間・休日で症状が強いときは、救急要請(119番)をためらわないでください。
よくあるご質問
保険は使えますか?
残念ながら使えません。自由診療ですので、上に書いた金額がそのままご負担額になります。
どのくらいの期間続けますか?
まず6か月を1クールとして減量に取り組みます。その後は維持期、離脱期と進みます。当院は、一生続ける治療とは考えていません。
注射は痛くありませんか?
非常に細い針で、お腹か太ももに打ちます。初回は院内で看護師がお教えします。
どのくらい体重が減りますか?
効果には個人差があります。当院では6か月で体重の5〜10%減を目安に、お一人おひとりと目標を決めています。BMI35以上の方は10〜15%減を目安とし、複数クールを前提に計画します。
岩倉市以外からでも受診できますか?
もちろんです。江南市、北名古屋市、小牧市、一宮市、大口町、扶桑町からも受診いただいています。名鉄犬山線 岩倉駅から近く、駐車場もあります。
まとめ
肥満は、意志の力で解決すべき問題ではありません。医学的に治療できる状態です。
そして治療のゴールは、体重計の数字ではなく、健康な状態を取り戻して、それを保つことにあります。
「健診で言われたけれど、何から始めればいいか分からない」
その段階で構いません。是非、一度ご相談にいらしてください。
今の体の状態を、一緒に確認するところから
「痩せられなかった」経験を責めることは、決してありません。
お電話でのご予約 0587-37-2018
WEB予約・LINE予約から「肥満外来」をお選びいただけます
のざき内科・循環器内科
愛知県岩倉市大地新町3-43(名鉄犬山線 岩倉駅近く・駐車場あり)
診療時間: 月・火・木・金 9:00〜12:00/16:00〜19:00、土 9:00〜12:00/14:00〜17:00
肥満外来のご予約・ご相談 0587-37-2018
この記事の執筆者
のざき内科・循環器内科 院長 野﨑 俊光
日本循環器学会認定 循環器専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医。愛知県岩倉市で内科・循環器内科・小児科・リハビリテーション科の診療を行っています。















