小児科なら岩倉市ののざき内科・循環器内科へ

院長ブログ

薬が増えても血糖が下がらない方へ|岩倉市の糖尿病専門医の診療

2026年10月8日

朝晩がすっかり涼しくなりました。
岩倉市でも、秋の健診結果や、かかりつけでの採血結果を手に「また上がっていました」と肩を落とされる方が少なくありません。

糖尿病の治療を続けているのに、HbA1c(Hemoglobin A1c:ヘモグロビン・エーワンシー)がなかなか下がらない。
受診のたびに薬が1つ増え、また1つ増え・・・
それでも数値は思うように動かない。

「自分の努力が足りないのだろうか」
そう感じている方に、今回は読んでいただきたいと思います。

結論から申し上げると、血糖が下がらない理由は「努力不足」だけではありません。
原因を一つずつ確かめれば、治療を組み立て直せることが多いのです。

***

薬を増やしても血糖が下がらない、よくある理由

まず、血糖が下がりにくくなる理由として、外来でよく出会うものを挙げます。

  • ● 薬の飲み忘れや、飲むタイミングのずれ(食前・食後の指示どおりに飲めていない)
  • ● 夕食が遅い、食事の時間が日によってバラバラ
  • ● 甘い飲み物や間食。とくに「低血糖が怖いから」と、念のために何か食べてしまう
  • ● 体重が増えた、歩く量が減った
  • ● 睡眠不足や、いびき・睡眠中の呼吸停止
  • ● ほかの病気の治療薬(ステロイドなど)や、感染症などの体調の変化
  • ● 糖尿病の経過が長くなり、今の治療が体の状態に合わなくなっている

どれか一つ、思い当たるものはありませんか?

なかでも見落とされやすいのが、最後の項目です。

糖尿病は、年月とともに体の中でインスリンを作る力が少しずつ変わっていく病気です。
10年前にちょうど良かった薬の組み合わせが、今の体にも合っているとは限りません。
このとき、同じ種類の薬を足していくだけでは、なかなか数値が動かないことがあります。

もう一つ、意外に多いのが睡眠の問題です。
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA:Obstructive Sleep Apnea)があると、血糖も血圧も下がりにくくなります。
当院では、ご自宅で一晩装着していただくHSAT(Home Sleep Apnea Test:在宅睡眠時無呼吸検査)で確かめることができます。

***

循環器専門医の視点——「数字を下げる」の先にあるもの

循環器を専門としてきた立場から、一つお伝えしたいことがあります。

糖尿病の治療で本当に守りたいのは、HbA1cの数字そのものではなく、心臓・脳・腎臓の血管です。
血糖が高い状態が長く続くと、心筋梗塞・脳梗塞・心不全といった病気の危険が高まります。

近年は、血糖を下げるだけでなく、心臓や腎臓を守る働きが期待できるお薬も使えるようになりました。
つまり、薬の「数」を増やすより、薬の「組み合わせ」を見直すほうが、体にとって良い結果につながることがあるのです。

どのお薬がその方に合うかは、心臓や腎臓の状態、体重、低血糖の起こりやすさなどで変わります。
だからこそ、一度きちんと全体を見直す価値があります。

***

見直しの第一歩は「血糖の動き」を知ること

HbA1cは、過去1〜2か月の血糖の「平均」を映す数値です。
平均なので、食後に大きく跳ね上がっていても、夜中に下がりすぎていても、数字の上では見えにくいのです。

そこで当院では、必要な方に持続血糖測定(CGM:Continuous Glucose Monitoring)を行っています。
腕に小さなセンサーを付けて、食事中も睡眠中も含めた血糖の動きを、およそ2週間記録します。

どの食事のあとに上がるのか。
夜中や明け方に下がりすぎていないか。
薬が効いている時間帯はいつか。

こうしたことがグラフで見えると、「何を変えればよいか」がはっきりします。
ご本人にとっても、数字を責められるのではなく、原因が目に見える形でわかるのは大きいと感じています。

あわせて、当院では次のような検査で全身の状態を確認します。

  • ● 血液検査・尿検査(HbA1cは院内で迅速に測定でき、当日中に結果をお伝えできます)
  • ● 尿中微量アルブミン検査(腎臓への影響を早い段階でとらえます)
  • ● 心電図、心臓超音波検査(心エコー)
  • ● 頸動脈超音波検査、ABI(Ankle-Brachial Index:足関節上腕血圧比)・CAVI(Cardio-Ankle Vascular Index:心臓足首血管指数)による動脈硬化の評価
  • ● 睡眠中の呼吸の評価(HSAT)

すべての方に全部を行うわけではありません。
状態に合わせて、必要なものを選んで行います。

意識がもうろうとする、呼びかけへの反応が鈍い、けいれんがある(重い低血糖の可能性)。強いのどの渇きとともに、吐き気・嘔吐・腹痛があり、ぐったりしている(高血糖が進んでいる可能性)。
このような場合は様子を見たり当院の診療時間をお待ちになったりせず、ただちに救急要請(119番)を行ってください。

***

木曜午前は、糖尿病専門医が診療しています

当院では、日本糖尿病学会の糖尿病専門医による診療を木曜日の午前に行っています。
10月からは毎週木曜日になりました。

糖尿病専門医による診療(木曜午前)

毎週木曜日 午前 9:00〜12:00

専門外来の予約は不要です。通常の診療時間内にそのままお越しください。
お薬手帳と、直近の血液検査の結果(ほかの医療機関で治療中の方も)をお持ちいただくと、より具体的なお話ができます。

「長年治療しているのに下がらない」
「薬が増えるばかりで、このままでいいのか不安」
「低血糖が心配で、薬を減らせないか相談したい」

こうした、いわゆるコントロールが難しい状態の方にこそ、ご利用いただきたいと考えています。

現在ほかの医療機関に通院中の方も、ご相談だけでも構いません。
糖尿病専門医の診療と、循環器内科での心臓・血管の評価を同じ場所で組み合わせられるのが、当院の特徴です。

健診で初めて血糖を指摘された方は、「血糖値・HbA1cが高いと言われたら」の記事もあわせてご覧ください。

まとめ——薬を足す前に、一度立ち止まって

血糖が下がらないのは、努力不足とは限りません。
飲み方、食事の時間、睡眠、そして今の治療が体に合っているかどうか。
原因を一つずつ確かめれば、治療は組み立て直せます。

数値を責めるための場所ではありませんので、どうぞ気楽にお越しください。
木曜午前は予約不要です。
江南市・北名古屋市・小牧市の方面からもお車でお越しいただけます。

のざき内科・循環器内科

愛知県岩倉市大地新町3-43(名鉄犬山線 岩倉駅近く・駐車場あり)

診療時間: 月・火・木・金 9:00〜12:00/16:00〜19:00、土 9:00〜12:00/14:00〜17:00

お電話でのご相談・ご予約 0587-37-2018

院長 野﨑俊光

この記事の執筆者

のざき内科・循環器内科 院長 野﨑 俊光

日本循環器学会認定 循環器専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医。愛知県岩倉市で内科・循環器内科・小児科・リハビリテーション科の診療を行っています。

  • LINE予約はこちら
  • アクセス・診療時間はこちら
  • Webで簡単予約

MEDICAL

  • 内科
  • 循環器内科
  • 小児科
  • 頭痛外来
  • 糖尿病外来
  • 肥満外来
  • 心大血管リハビリテーション
  • 人間ドック
  • 自費診療
  • 採用情報
  • 院長ブログ