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院長ブログ

10月のインフルエンザ/新型コロナの状況

2023年11月7日

今年も残すところ後2ヵ月となりました。

毎年のこと、振り返ると早いですね。

 

感染症についても振り返ってみましょう。

今年は年始からインフルエンザの流行期がずっと続いています。

6月からコロナ第9波がやってきて、第9波が落ち着いてきた9月下旬からインフルエンザが急増しました。

10月の当院の「インフルエンザ」と「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」の診断状況です。

 

インフルエンザA型

(陽性者数/検査陽性率)

インフルエンザB型

(陽性者数/検査陽性率)

COVID-19

(陽性者数/検査陽性率)

10/1-10/7 未集計 未集計 10/17.2%
10/8-10/14 15/40.5% 0/0.0% 7/18.9%
10/15-10/21 32/50.0% 0/0.0% 5/8.9%
10/22-10/28 20/40.0% 0/0.0% 4/8.7%
10/29-11/4 25/49.0% 0/0.0% 4/9.1%

*********

10月は近隣の小中学校で学級閉鎖がたくさん出ました。

例年はこのタイミングで冬休みに突入し、生徒同士の接触が減るのでインフルエンザは一旦落ち着くのですが、今年は冬休みまで1か月半ありますので当面インフルエンザの流行は続くと思われます。

更にはB型インフルエンザの流行は全く予測できません。

もしB型インフルエンザが流行するのであれば、A型同様に例年以上の広がりを見せるかもしれません。

 

よく質問されることがあります。

今年既にA型インフルエンザにかかった患者さんやご家族から「今年のインフルエンザワクチンはもう打たなくてよいですか?」と聞かれます。

私の返答はこうです。

「あとはB型インフルエンザをどのように考えるか次第ですね。B型インフルエンザも予防したければ接種することをお勧めます」と返事しています。

インフルエンザワクチンにはA型/B型両方の成分が含まれるため両方のインフルエンザに効果があります。

この効果ですが、残念ながら感染予防効果はそれほど強くなく、重症化予防を主に期待して打つワクチンとなります。

しかし、集団でみるとワクチン接種率が高い集団では流行の広がりを抑える効果があるため、今まで副反応で悩まされたことがある方以外は接種を勧めています。

 

個人的に不気味なのはCOVID-19が毎週5人前後で出続けていることです。

ピークの時の1/6程度ですが、第9波の前の今年4月頃は毎週0-1人程度だったので「なかなか減らないな」という印象です。

COVID-19もワクチン接種をしている方にとっては風邪と同様に過ごして自宅療養期間だけ守ってもらえばいいと思っていますが、2点問題があります。

1点目はインフルエンザと同様に5日間の自宅療養期間があること、そして2点目はワクチン未接種の高齢者と免疫不全疾患の方の死亡率は他の風邪より明らかに高いという事実です。

今後しばらくはこの状況が続くと思われますので、集団で集まるイベントがあるときにはそれなりの感染対策を実施することをお勧めします。

 

今年も後2ヵ月、健康に気を付けて楽しく過ごしましょう。

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