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院長ブログ

㉓ 副反応の強さと効果(抗体量)について

2021年7月24日

オリンピックの開催とともに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第5波が愛知県でも到来しています。

7/21の愛知県の新規COVID-19陽性者数は107人(7/22 146人)となり、6/24以来久しぶりに100人を超えました。

ここ岩倉市でもしばらくCOVID-19新規陽性者の報告はありませんでしたが、7/13頃から報告が挙がるようになっています。

岩倉市のコロナワクチン接種は滞りなく順調に進んでおりますが、接種済みの方も買い物など人前に出る時はマスク着用して用心しましょう。コロナワクチンを接種しても「絶対に感染しないという事ではない」ことは世界のワクチン接種優良国で証明されています。

 

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さて、今回は最近よく質問がある「コロナワクチン副反応の強さと効果」を取り上げたいと思います。

「コロナワクチンの副反応の強さ」については、①問診(質問票)でワクチン接種者から直接情報収集する方法が一般的です。

「コロナワクチンの効果」については、②ワクチン接種者を持続的に観察してCOVID-19の発症率を比較するか、③中和抗体と呼ばれるワクチン接種によって得られる抗体の量を血液検査で調べることになります。

「①と②」または「①と③」をセットで行うことで評価できるのですが、実はあまりこの研究はされていません。

私が調べた範囲では、国立国際医療研究センターの研究所長 満屋 裕明先生が6/15のメディア研究会で発表されたデータしかありません 国立国際医療研究センター(NCGM)さん (@NCGM1868) / Twitter (6/22スレッド)。もちろん私は参加していないのでメディアが流した情報しかないのですが、内容は以下の通りです。

/////////////////////////// 読売新聞 2021/6/16 

同センターは、米ファイザー社製のワクチンの接種を受けた熊本総合病院(熊本県八代市)の医療従事者約220人について、接種後に定期的に採血して分析。ウイルスの細胞への感染を防ぐ中和抗体の量を調べた。

 その結果、体内の中和抗体の量は、接種後の腕の痛みの強さとは関係がなく、発熱したかどうかとの関係もほとんどみられなかった

ワクチン、副反応と効果は無関係…腕の痛みや発熱なくても「不安に思う必要なし」 : 医療・健康 : ニュース : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

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生理学的には、ワクチンの効果は接種された抗原が樹状細胞(免疫細胞)によって所属リンパ節(免疫の中枢部)に運ばれ、そこで起こる獲得免疫反応によって得られます。対して、ワクチンの副反応は自然免疫による局所(接種した部位)のサイトカインの誘導などによって起こるため、効果と副反応は別々のメカニズムで起こることになります。

 

コロナワクチン接種の副反応が全くなく効果があるのか心配されている方も、一安心してよさそうです。

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