「コロナワクチンについて考えよう」の第5弾です。
Q&A
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Q1. 当院(のざき内科・循環器科クリニック)でコロナワクチンは打てますか?
A. まだ決まっていることはありませんが、申請はしています。岩倉市では集団接種と個別接種の両方が予定されています。
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Q2. コロナワクチンを接種しなかった場合はどうなりますか?
A. ワクチン接種者の感染リスクが低下する一方、接種しない場合は感染リスクが高いままになりますので、現状の感染対策を終息するまで継続することになり、心理的負担はより大きいかもしれません。また、コロナワクチンは重症化リスクを低下させる効果もありますので、感染した際の重症化の心配が従来通りとなります。他に、打たない人の割合が高いと流行の延長の可能性があります。当面は接種者もすぐに感染対策が不要になるわけではありません。
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Q3. 薬物・食物アレルギーがありますが、打っても大丈夫ですか?
A. 接種可能です。ただし、接種後30分の様子観察をお勧めします。
ファイザーやモデルナのワクチンで起こったアナフィラキシーは、成分として含まれるポリエチレングリコールが原因と推察されています(未確定です)。よって、ポリエチレングリコールやそれに交差性のあるポリソルベートにアレルギーがある方以外は接種可能と考えられます。ポリエチレングリコールは大腸カメラの前処置として使用するマグコロール®や軟膏基剤、座薬基剤として使われています。ポリソルベートは、乳化剤、可溶化剤、安定化剤としてパン、ケーキミックス、サラダドレッシング、ショートニングオイル、チョコレート等に広く利用されています。
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Q4. 今まで別のワクチンで腫れたり高熱などの副反応があった。大丈夫ですか?
A. 接種可能です。ただし、接種後30分の様子観察をお勧めします。また、ワクチン接種部の痛みはほぼ必発で、倦怠感・頭痛も起こる可能性が高いと考えて下さい。事前に鎮痛薬を準備しておきましょう。過去にワクチン接種でアナフィラキシーを起こした方や、薬や食物でアナフィラキシーの既往がある方は更に注意が必要と思われます。事前に医師に相談しましょう。
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Q5. 免疫不全者あるいは免疫抑制剤を使用中の方はワクチン打てますか?
A. データが不十分のため、主治医と相談して決めることになります。
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Q6. 妊婦、授乳中の人はワクチン打てますか?
A. 妊婦は医師と相談の上ワクチン接種するか決めることになります。日本産婦人科学会は妊娠13週未満へのコロナワクチン接種は避けるように提言しています。授乳婦は接種可能と思います。母乳にmRNAワクチンの成分が移行することは考えにくく、アメリカでは授乳婦は対象となっています。逆にワクチン接種でできた抗体が母乳から乳児に移行することが予想されており、良い効果が期待できるといわれています。
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Q7. コロナワクチン接種後の妊娠は問題ないですか?
A. アメリカの疾病予防管理センターは妊娠を避ける必要はないと明記しており、問題はないと考えます。日本産婦人科も生ワクチンではないのでワクチン接種後の長期避妊は必要ないと提言しています。
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Q8. ワクチンは数種類あると聞いています。ワクチンを選ぶことはできますか?
A. 決まっていることはありませんが、できないと思われます。
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Q9. 変異ウイルスにワクチンは効きますか?
A. 現在、イギリス由来、南アフリカ由来、ブラジル由来の変異株が有名ですが、他にも存在します。変異株へのワクチン有効性は各社が発表しており、ファイザーはイギリス/南アフリカ由来への「効果あり」と学術誌Nature medicineに発表しました。モデルナもイギリス/南アフリカ由来の変異株に「有効」と発表しました。アストラゼネカのワクチンは南アフリカ由来の変異株に効果がないとの報道がありましたが、WHOは詳細な検討が必要としており結論は出ていません。いずれのワクチンも全く効果がないということはないでしょう。
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Q10. mRNAワクチンって、安全ですか?
A. このワクチンで使用されるmRNAは不安定で分解されやすいため、-70℃以下での保存が必要となっています。mRNAは長期間細胞内に残存することはなく、また人の染色体(細胞内の核)に組み込まれることはないと言われており比較的安全性は高いと予想されます。しかし、複数回、長期に渡る投与では詳細な検討が必要でしょう。
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Q11. コロナに感染した人もワクチン打った方がいいですか?
A. 分かっていません。アメリカでは感染者も隔離期間後には接種可能となっていますが、抗体が3か月以上は続くため90日後まで待って接種してもよいとしています。
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Q12. 無症状感染者がワクチンを打っても問題ないですか?
A. 臨床試験では新型コロナウイルス感染症の既感染者は除外されていますが、無症状で紛れ込んでいた被検者がいました。その無症状感染者には副反応が強く出ることはありませんでした。よって、問題ないと思われます。
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Q13. ワクチン接種後、どのくらいで免疫ができますか?
A. ファイザーとモデルナのコロナワクチンの場合、2回目接種後1週間で十分な中和抗体(免疫)ができます。つまり、ファイザーは1回目接種後28日、モデルナは1回目接種後35日で免疫が獲得できます。臨床試験では1回目接種後2週間で感染リスクが下がり始めています。
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Q14. 1回接種では効果がありませんか?
A. ファイザーのコロナワクチンでは、1回目の有効性は52.4%、2回目接種では94.8%です。2回接種が望ましい結果となっています。
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Q15. ワクチンの効果はどのくらい続きますか?
A. 現時点では接種後3カ月は中和抗体(免疫)が高力価を維持できることが分かっています。効果が半年続くのか1年か、あるいは10年持つのか分かりません。モデルナ社はウイルス変異株へも対応できる改良型ワクチンの開発着手も発表しております。今後の世界のパンデミックの状況次第では、1度2回接種が済んでも1年後に再度コロナワクチンを打つこともあるかもしれません。。
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Q16. 1回目と2回目で異なるメーカーのコロナワクチンを打つことはできますか?
A. できません。同じメーカーのワクチンを打つことになります。