愛知県の先週(10/10-10/16)の新規コロナ陽性者数は1日平均30.7人でした。
ここまで減ったのは第3波が終わった今年3月以来でしょうか。
今までは大きな波が過ぎ去って2-4週間新規コロナ感染者は低値で推移し、その後増加に転じてきました。
これからがワクチンの効果が試されるところです。
日本では落ち着きを取り戻しつつありますが、世界に目を向けるとロシアはコロナ新規陽性者数、死者数とも過去最悪の状態が続いています。
世界的にはまだ大問題です。
ワクチンについてですが、3回目接種の概要が固まっています。
対象者は2回接種済みの方で、2回目接種から8カ月経過した後に3回目接種を受けることが出来ます。
1回目接種は医療従事者から始まり、年齢の高い人から若者へと順番に接種してきました。
3回目もその流れに沿う形になります。
医療従事者の3回目接種が12月から開始となり、来年1月頃から高齢者の接種が本格化していきます。
さて、対象者の皆さん、3回目接種を受けるか決めていますか?
1-2回目を接種した経験から、自分には副反応があるかどうか、あるならどの程度かは覚えている事でしょう。
3回目もきっと同程度の副反応が出現すると思います。
副反応が出なかった方、あるいは軽くて済んだ方は是非3回目接種を受けて下さい。
3回目接種までは無料で受けられることが決まっており、接種して損はないはずです。
では、副反応が強く出た方は・・・
きっと3回目接種には慎重になるでしょう。
家族の状況やその時の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行状況など考慮して判断することになるでしょう。
つい先日、医学誌トップジャーナルよりコロナワクチンの効果に関する論文が発表されましたので情報提供します。
Waning Immune Humoral Response to BNT162b2 Covid-19 Vaccine over 6 Months (nejm.org)
タイトルを日本語に訳すと「コロナワクチンに対する液性免疫反応は6カ月で減少する 」
この研究は、3808人のワクチン接種(ファイザー社)を受けた医療従事者を6ヶ月間の毎月血液検査でコロナIgG抗体と中和抗体を調べた研究です。
目的は、コロナ中和抗体価の減少に影響する要因を調べることです。
結果は、6か月後に「男性」が女性より36%、「65歳以上」が45歳未満より42%、「免疫抑制剤を使用する人」が使用ない人より70%中和抗体価が減少していました。
これら「男性」、「65歳以上」、「免疫抑制剤を使用する人」の3つの要因は6か月後のコロナ中和抗体価の有意な減少に関わっていました。
私見としては、この研究結果は一つの参考になると思います。
「男性」、「65歳以上」、「免疫抑制剤を使用する人」は、副反応が強くてもワクチンのメリットの方が上回るでしょう。
それ以外の方が3回目は不要というわけではありません。
麻疹(はしか)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、風疹(3日はしか)のワクチンは、中和抗体レベルで毎年5〜10%のわずかな減少を示しますが、ファイザー社のコロナワクチンはこれらよりも中和抗体レベルの低下が速いことが証明されました。
現実的に今後数年間で新型コロナウイルスを地球上から撲滅することは不可能と考えられ、ファイザー社のmRNAコロナワクチンであれば毎年接種が必要になるかもしれませんね。