愛知県の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新規陽性者数は、今週は100人前後で推移しています。
だいぶ減ったと思います・・・ よね??
実際、当院の咳・発熱者外来でも5月の陽性者数の数は「また出た!」って思うくらい多かったですが、今月は確実に減りました。
じゃぁ、新規陽性者数が減ったとか、当院での陽性判定者が少なくなったとか、いったいどのレベルなのでしょうか?
愛知県の第3波の緊急事態宣言(1/14~3/7)の解除前1週間の新規陽性者数は45.3人/日でした。
6/21から第4波に対する緊急事態宣言が解除されますが、同じく解除前1週間(今週)の新規陽性者数は90.8人/日です。
まだ今、第3波終了時より2倍も陽性者数がいます❕❕❕
第4波が大きかった分、今がかなり少なく感じますが、実は我々の「慣れ」の感覚からくるものです。
このままでは第5波は意外に早く起こる可能性がある。
我々、医療従事者はワクチン接種を頑張っていますが、「ワクチンの効果が先」か、「第5波が先」か、の瀬戸際です。
ファイザー社のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンはインド型(δ株)にも有効であると言われています(N Engl J Med 2021; 384:1466-1468 )。そうであれば、ゴールは見えています。
もうしばらく、慎重な行動が必要です。
***
さて、新型コロナウイルスの変異株の呼び方が決まりました。
WHO(世界保健機関)が提唱した呼び方です。
以下の通りです。
-
- 英国型(N501Yなど) ⇒ α(アルファ)株
- 南アフリカ型(N501Y、E484Kなど)⇒ β(ベータ)株
- ブラジル型(N501Y、E484Kなど) ⇒ γ(ガンマ)株
- インド型 ⇒ δ(デルタ)株
- フィリピン型 ⇒ θ(シータ)株
これを見て、武漢(中国)はどこに行った!!! って思いませんか???
まぁ、武漢の新型コロナウイルスはオリジナルであって変異株ではないので仕方ないですが。
やはり、地名がつくと偏見の目が生まれて良くないですね。
それにしても・・・
現在κ(カッパ)株まであるそうです。みなさん、δ(デルタ)くらいまでしか知らないのではないでしょうか?・・・
あまり浸透しないような気がしてなりません・・・